ACT 1

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双葉くんがいる。  そう思うだけで、どんなに忙しくても笑顔になれる。 疲れたなって思っても全然、平気。 だって双葉くんがいる、見てくれている。   ドーナツを20個、さくさく箱に詰めていると――いつの間にかシフトインした双葉くんが、ドーナツの箱をまとめる袋を用意してくれていた。 もう、そんな時間? 早かったけど、待ち遠しかった! もう、ようやく、双葉くんと働けるなんて嬉しい! お客さんにドーナツを渡し、2人で「ありがとうございました」、お客さんを見送ったあと――ギャップ萌えな笑顔が、私に向けられた。
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