読心術殺人事件

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 小学校の先生が授業をしながら、私語を続ける児童に対して、 「あいつまたしゃべってやがる。もう学校に来なければいいのに」 と思っていること。  いつも仲良くしている女の子どうしが、 「なんて嫌な子なの。つきあってられないわ」    と思いながらもニコニコ笑っているのを見ると人間不信にもつながったものだ。  だから、できるだけ人の目を見ないようにして心を読まないようにするため大樹は本を読んだり、うつむくことが多くなった。  うつむくことが多かったが大樹が久しぶりに電車で顔を上げてみると様々な人々の心のつぶやきが一斉に聞こえ始めた。  例えばおとなしそうに見える女性が、 「あの窓際の男性と一度寝てみたい」とか、  女子高生が、 「将来は風俗店で勤めてでも、お金を稼いで海外旅行に行きたい」  という心の声が耳に入ってくる。
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