episode:2

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部屋に残されたのは、タバコの香りと、変に苦しくなった胸を押さえ付ける、私だけ。 「なに、いまの……」 恋い焦がれて、空を見上げていた? 私のことを想って、空を? 曖昧に言葉を濁されたまま、唇に僅かな温もりだけを残されて、固まってしまう。 激しいダンスを踊った後みたいに、どうしてこんなにも、胸が熱く張り裂けそうになっているのだろうか。 私はもう一度、彼に決意した言葉を口にして自分にも言い聞かせた。 「貴方のことを、明日で見定めさせてもらうわ。私は、逃げも隠れもしないから」 ───── (episode:3)へ続く ───── .
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