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ジンは薄っすらと閉じていた瞼を上げ、遮断していた意識を取り戻し、世界に舞い戻る。
目をしかと開いて確認すると、そこは出発前に皆で鼓舞し合い士気を高めた、『survivor』のアジトだった。
「俺は、生きて……いるのか? 」
最期に貫かれた筈の心臓には、薄汚れた包帯が、キツく巻かれている。
目を覚ました組織のトップに、僅かに生き残っていたメンバー達が歓喜の声を上げた。
「ボス、良かった! 生き返った!」
「嗚呼、ボス。 おかえりなさいっ」
顔なじみ達に次々に声を掛けられ、銃で撃たれた自分がなぜ生きているのかを口には出せずに、疑問を持ち続けていると。
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