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今日も市場の手入れは行き届いており、放置されたゴミは見当たらない。ふと、バーンハートからマドックが市場を掃除していると聞いたことを思い出した。
手近に話を聞ける相手はいないかと見回すと、ちょうどティモシーが交代で休憩に入るところだった。
「ティモシーさん」
「ああ、ユラさん。ジャスミンのゼリーか。うちのディルを使ったオレンジコンポートもおいしいよ」
「わ、聞いただけでおいしそう! 後で絶対買いますね」
「頼むよ。ところで何か用かな?」
「ええ、教えてもらいたいことがあるんです」
下手な花屋よりも植物に詳しいユラが、自分に聞きたいこととはなんだろうかとティモシーは首を傾げた。
「ここの掃除してくれている子たちがいるって聞いたんですけど、知ってますか?」
「ああ、レッキーたちのことだな。いつも綺麗にしてくれてなあ。あんな格好してなけりゃ、もっとみんなに好かれそうなもんだけどな」
「あんな格好って?」
ユラの質問に、ティモシーは腕を組んで視線を上に向ける。
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