花言葉２

桜 真夏の夜の花火大会

❇︎❇︎❇︎❇︎

夏休みが始まるまでの間は、塾の夏期講習を申し込んだり、調理部が使っている調理室の大掃除があったり、バイトに精をだしたりして、桜はそれなりに忙しく過ごした。

家に帰れば夕飯の支度が待っているのは去年と同じだ。部活が夏時間になると、菫の帰宅がいつもより３０分は遅くなるので、余裕を持って支度ができ、桜にとっては有難いことではあった。

料理は好きだから、親にやらされている感はない。部活もバイトもない日に、舞香ちゃんやクラスの女の子達と、少し寄り道して帰っても、週末に母親が作り置いてくれているおかずもあるので、パパッと仕上げてしまうことができる。

今夜はカレーだし、サラダとかを用意して、それからカレーの上に乗せるチキンを焼こう。カレーの上にトッピングがあると菫ちゃんは喜んでくれる。

最近の菫の元気のなさが桜にとっては気がかりではあった。

理沙ちゃんの話だと、陸上のタイムが伸び悩んでいるとのことだった。それから以前はもっと仲が良かった山城芽衣という部員ともあまり上手くいっていないと。
少しでも美味しいものを食べて、菫ちゃんに元気になってもらいたい。今月末には陸上の大会もあるから。