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言った。
たしかに言った。
「――――――」
「ずっと好きでした。ずっとずっと、だから……僕と」
改めて口にする。
「僕と――付き合ってください!」
僕は顔を伏せている。
「…………」
彼女の反応が分からない。
だが、顔を上げる勇気もない。
しばらく二人に沈黙が流れた後、
「本当に……」
彼女が口を開いた。
「本当に私でいいの?」
言いに決まっている。
だってそのために告白したのだから。
だから僕ははっきりと答える。
「当たり前だよ。僕は、僕は――――結花がいいんだ!」
それと同時に僕は顔を上げる。
「え…………」
そこにいたのは呆けた顔の結花――――ではなく、
「詩花――?」
結花の双子の妹、詩花がそこにはいた。
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