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断定した時点でもう、分かるだろ?
俺に親しい友人、友達が一人もいないから。
「友達ってどうやって作るんだよおーーーーーーーーーーーー!!!」
よおーーーー、よぉーー、よぉ……。
暗闇を駆ける叫び声が、だんだんと小さくなる。
「……死にたい」
二十歳にもなって友達作れないとか、残念過ぎるだろう俺……略して残過ぎ、だ。
パッパラーー♪♪
突如、軽快に鳴り響くリズム音。
『称号【友達がいない】を獲得しました!』
「んっ!?」
パッパラーー♪♪
『称号【……死にたい】を獲得しました!』
「はぁっ!?」
なんだ? 立て続けに何かが起こった。
けどそれを最後に、再び静寂が辺りを包む。
「何だ、今の。……ん?」
なんだ? 左手が輝いて。
見ると手の甲に入れ墨のようなものが浮き出ては消えていく。
「!?」
唖然。
気づけばいつの間にか謎の光は消え、入れ墨も完全に消えていた。
ただの俺の見慣れてる左手がそこにあるだけだった。
「……み、見間違いか?」
左手をグーパーしながら眺めたり、触ったりして、頭から足先までが震えた。
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