みなかみ町の悪夢

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 群馬県の町の一つみなかみ町で恐怖と絶望が潜んでいた・・・・・・  季節も8月になり気温の温度が上がった。真夏の季節がやってきた。白い雲が浮かぶ真っ青の空。濃い緑の色をした遠くの山では蝉が鳴いている。町の人達は汗を流しながら生活していた。汗をハンカチで拭う者、うちわで扇ぐ者、アイスを食べる者、日傘を差す者。  みんなそうやって暑さを凌いでいた。いつもと変わらないような真夏の日常。そんな中1人の青年が町の中を歩いていた。青年は髪が短く青い長袖のシャツに灰色の半ズボン、お洒落なスニーカーを履いていた。彼はヘッドホンを首にかけスマホをいじりながら向かいから来る人々とすれ違う。  青年の名前は『平塚 守』。秋田出身の大学生であり夏休みの日に群馬のみなかみ町を訪れていた。みなかみ町は温泉が多いのが特徴の一つで近年外国人の観光客も増えている。また新潟県との県境にある谷川岳は登山家達に人気がある。守も興味本意でその『谷川岳』に入るため入り口がある利根川の最上流を目指していた。  だがその山はとても危険な場所で戦前の時代から現在まで800名以上が命を落とした危険な場所である。こうしたところから、谷川岳は『魔の山』、『人喰い山』、『死の山』とも呼ばれる。遭難の防止のために群馬県谷川岳遭難防止条例が制定される程だった。無論遊び半分では行ってはいけない。
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