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「幻滅した？」
瀬名さんにそう聞かれた私は、勢いよく首を横に振った。
幻滅なんて、するはずない。
この先、私は今よりもっと瀬名さんのことを深く知っていく。
きっと、今以上に彼のことを好きになる。
そんな予感しかしない。
「げ、幻滅なんて絶対しません！……どれだけ心が狭くても、私はずっと瀬名さんのことが……好き、ですから……」
「僕の方が好きだよ」
そこで瀬名さんは、再度甘いキスをくれた。
でも最初のキスとは違っていて、少し強引なものだった。
優しい、なんて言葉では表せない。
思考だけではなく心まで奪ってしまうような、情熱的なキスだった。
瀬名さんの熱い舌が、器用に私の口の中に滑り込む。
そして舌を絡め取られた瞬間、私は今まで自分でも聞いたことのないような甘い声を出してしまった。
「……っ、ん……っ」
恥ずかしい。
でも、やめないでほしいと願ってしまう。
このまま、離れたくない。
このまま、離さないでほしい。
四六時中そばにいるなんて無理だとわかってはいるけれど、今この瞬間だけは瀬名さんを独占していたい。
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