池袋

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池袋

目を開けるとびっくり。何ということでしょう。私はふわふわと空を飛んでいたのです。 みるみる足元の地面が離れていき、どんどん上空に向かって飛んでいきます。飛んでいくというより、空に落ちていく感じ。体をコントロールできません。体がぐるぐる回りながら青い空に落ちていくのです。 「つかまれ!」 なんと上空より先輩の声!必死で360度見渡し、上空先輩の姿を探します。手を思いっきり伸ばした上空先輩を5メートル先の空で発見!私も思いっきり手を伸ばします。 上空先輩の手が私の二の腕をつかみました。 「僕の手につかまっている間は、風をある程度はコントロールできる。手をはなすなよ」 「先輩、ありがとうございます!私、どうなってるんですか?」 「君は今、風になっている。こんな春の嵐の日に、僕に触れてしまったからだ」 ああ、なんてことでしょうか。私、風になったようです。 私はついさっきまで、そこら辺にいる女子高生でした。しかし、なぜか今は上空先輩と一緒に空高く飛んでいます。
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