その彼、僕の理想につき。

五

『メンバー紹介も無事に（？）終わったのでそろそろ曲の方、行こうか!!まだまだ暴れ足りないだろ！？まだまだ行けんだろ！？』
煽りを入れ始める。

『後ろぉぉぉぉ!!行けるよなぁぁぁぁ!!お前らだよぉぉぉぉぉ!!』

あ、厄介なやつ（笑）

「「ヴォォォォォォイ!!」」
僕とフミヤは目配せし、タイミングを合わせて叫ぶ。

満足そうなシュラ少年と、一瞬驚きで目を見開いたサキさん。ニヤニヤとこちらを見ているショージさん。ユウヤさんは下を向いていて表情が伺えない。

あの煽りが合図だったかのように、曲が始まる。
一番後ろで良かった…。中途半端な位置に居たらファンの皆さんの視線が堪えられないこと必至…。