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俺のゲームだけバグってるんだが
ある日、この作品の主人公である神崎 和貴はとても上機嫌だった。
何故ならば、最近社会現象と言われるほど流行っているオンラインゲーム、異世界転生記一通称“異世転”一を手に入れたからだ。
名前は少しばかりあれだが、内容は誰もが驚かされる素晴らしい作品なのだ。
それもそのはず。
意識のみをゲームの中に入れ込み、完全なる擬似異世界転生を可能にし、尚且つゲーム内の異世界で勇者のみならず、ギルド嬢やアイテム屋、ニートにまでなれるのだ。
このゲームでなれないものは悪役一魔王は当然のこと、魔物や山賊、盗賊など一である。
これは悪人ならではの魅力というものにプレイヤーが取り付かれないようにするためだとかなんとか。
そんな事は和貴にとってはどうでもよく、さっさと帰って勇者になろうとしていた。
口笛を鳴らし、普段誰にも挨拶しないくせに元気よくすれ違う人々に挨拶をし、スキップで家に帰った和貴は、手洗いうがいをする前にゲームを起動した。
ゲーム機本体が起動音を鳴らし始め、テレビにメニュー画面が映し出される。
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