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俺はロビンをぎゅっとしたまま、もう一度目を閉じる。
今日はクリスマス。俺がパパの宝物として生まれた日。
俺の神様が自殺した日。
俺が大人になってしまった日。
外は雨。でもきっと明日の朝には雪になる。俺の――透の涙は凍って白く積もるかもしれないけれど、そのうち溶けてなくなる。東京に降る雪なんて全然大したものじゃない。
ごめんなさい、パパ。
誰より憎んでるし、誰より愛してるよ。
さようなら、パパ。
メリークリスマス。
〈end〉
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