355人が本棚に入れています
本棚に追加
そろそろ一年目の昇級試験が近い。思わず去年を思いだしていた。
去年の今頃、ドゥーガルドを含めた五人でチームを組んだ。
あの時は知り合いだったハリーから誘われて、何の気なしにコンラッドのチームに参加した。まさかその縁が今も、しかも輪を広げて続くとは思わなかった。
悪い気なんて全くしない。あの時、決勝で全力で戦った相手とも今は酒を飲み交わす仲だ。
同じ師団のレイバンとはあの後で話すようになったが、案外悪い奴じゃない。相変わらず何を考えているのかわかんない奴だが、さっぱりとして気持ちもいいし、昔よりは分かる様になった。
そんな奴がまさか……年上で怖そうな料理府のジェイクと恋人になっているとか……信じられなかった。
ドゥーガルドは正直に言えばジェイクが少し苦手だ。厳しそうな視線が怖かったりする。
ピーマンが嫌いなのを見破られて皿に盛り付けられた事があったが、あの時も視線が怖くて頑張って飲み込んだくらいだ。
そしてもう一人、ランバート。あいつの蹴りを食らった時、世界が初めて浮いた。目が覚めた時に何が起こったのかまったく理解できないレベルで気持ち良く気絶させられた。
最初のコメントを投稿しよう!