「先輩」
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あんなに嫌だった背中が今はとても近くに見える。 「先輩。どうかこっちを向いてくれませんか?」 今までのこと、これからのこと、もっと先輩の隣で話したい。これまでみたいに隣にいてほしい。 大きな瞳が穏やかな瞳がぶつかる。 「じゃあ、まずはその風邪治せよ」 「はい。先輩」 私はきっと恥ずかしいくらい崩れた笑顔を見せていただろう。
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