第1章 解かれた封印

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あのっ、また会えますか?」 「わしはいつでも、ここにおるからのぉ~。 いままでも、これからも・・・ (えにし)があれば・・・・また会える・・・」 そう言って今度こそ立ち上がると、境内にむかって歩き出した。 「あのっ、道さんっ」 思わず呼び止めたが、とくに用事があるわけではなかった。 ただ、道さんの纏う空気が妙に心地よくて、もう少し、話したいと思った。 __えっと・・・・どうしよう・・・・思わず呼び止めちゃったけど・・・別に用事もないし・・・・・ __あ、そうだ! 「あの、私に神社のお手伝いをさせてもらえませんか? えっと・・・、うちの学校ボランティア活動しとかないと単位とれなくて・・・・」 流石に言い訳めいていたかと、兎蒼は胸の前で手を握りしめた。 「手伝い・・・・か? そうじゃのぉ~・・・・」 道さんは立ち止まり、少し考えるようにしていたが、にこりと微笑んだ。 「じゃ、蔵の整理でもしてもらおうかの」 兎蒼はぱっと表情を明るくして顔を上げた。まさか本当に手伝いをさせてくれるなんて思ってもいなかった。 「ありがとうございますっ」 勢いよく頭をさげ、再び上げた時にはもう、道さんは歩き出していた。 「休みの日にでもきなされ。     
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