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私の名前はココペリだ
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彼は、アメリカのネイティブインディアンの精霊なのだそうだ。アメリカから遠路はるばる、日本にやって来たらしい。日本とアメリカは全然違うな、とよく感想を口にしている。
僕は電車に揺られながら考える。知らない町で、精霊に出会った。しかも、アメリカ先住民族の精霊だ。頭を捻り、腕を組み、唸り声をあげて、どうやら僕の頭は馬鹿になったのだな、という結論が出た。こんなところに、アメリカ先住民族の精霊がいるわけがない。まだ、妖怪がいる方が納得できる。目を強くつぶり、深呼吸をして、ゆっくり目を開けば、消えているのではないかと考え、実行する。
「私の話を聞いてるのか?」
しかし、何も変わらなかった。
僕の隣で彼はあぐらをかき、高校をサボっていることに対して説教をしてくる。不思議な街に迷い込み、幻想を見ていた、そういうアニメのような体験に留めたいけど、彼はついて来て語り続ける。
「いいか? 森野、お前が勉強できているっていうことは、お前を支えているものがあるからなんだぞ」
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