4名の受験者

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 気づけば日は傾き、光の色を変えていた。 「夜になるわね」  リサが頭上を見上げる。  木の葉の重なる下へいるので、日は沈みきらなくとも、既に辺りが暗くなり始めていた。 「また野宿かな」  タシャが苦笑し、今度は石の上でなくて良かった、と加える。 「どうかな」  クリストファーが呟いた。 「試験は中止になるんじゃないか」  タシャは、わからないと肩をすくめてみせた。 「マルコ」  木々の間に人影を見つけ、リサが声をかける。  彼は、浮かない顔で口を笑う形にしながら、片手を挙げてそれに応えた。  お疲れ、とタシャも声をかける。  マルコは荒い動作で地に腰を下ろし、栗色の髪をぐしゃりとかき上げた。 「マルコ」  その苛立った様子に、クリストファーが眉をひそめる。 「試験はこのまま続行だそうですよ。オレには全く訳がわかりません」  吐き捨てるように、彼は仲間へ報告した。
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