4名の受験者

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「あたし達は大丈夫だよ」  タシャがマルコへ言う。 「何の根拠があって言い切るんだよ。また化け物に遭遇しちまう可能性だってあんだろ」  不安と極度の疲労が彼を苛立たせ、語気を荒くした。 「もうしないと思うわ」  食事を分配しながら、リサが静かに口を開く。 「タシャもリサも。根拠なんてないんだろ」  マルコの拳が握られる。 「あるわ」  リサが、彼を真っ直ぐに見据えた。 「あたし達、試験じゃ死なないって言わなかった?」  食事をしながらタシャが話す。 「でも、死にそうな目には、遭う」  左肩を支えられたクリストファーと、支えるマルコに、戸惑いが浮かんだ。 「だからつまり」  彼女は水を一口含む。 「あの化け物も試験の一部だったってわけ」  何かの術で生き物みたいに見せてたんじゃないかな、とリサが補足する。 「いや、クリス坊っちゃんは死ぬかどうかの大怪我を……」 「だが、僕の近くには癒術師がいた」  クリストファーがマルコを遮った。
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