第1章

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「いやぁ、前からすごくあなた達の事が気になっていてね。話かけようと思ったけれど、どうやって話かけてみようかと迷っているうちにいつも通り過ぎてしまっていてね。それで、ようやく話しかけてみる決心がついたのです」 「それはそれは、どうも」またもや淡々とした返事で白い猫は答えた。 「あのう、ちょっと見学してもよいですか」私は勇気を出して言ってみた。 白い猫は私をちらりとみて他の猫達に意見を聞いているようだった。  白い猫に黒い猫、灰色、しましま、ぶち、茶色、猫と言っても実にたくさんの種類がいるなと改めて感心してしまう。 「お客さん、見学オッケーです」白い猫が私に話かけてきた。 「ありがとう」猫の集会に参加できるなんて、うれしい。考えるだけでわくわくしてきた。 「え、では猫の集会始めます」白い猫が合図した。 「まずは、黒猫長老の挨拶から、オネガイします」  あれっ、白ではなくて黒が偉いのか。 「みなさん、元気ですか?今日も一日頑張ろう!以上」  え、これだけ?話短っ!でも挨拶は短いほうが、聞いている側としてはうれしいかも。 「黒猫長老ありがとうございました。では続いて、この街の風紀委員、しましまくんよろしく」 「はいっ」しましまくんは元気よく立ち上がりハキハキとした声で答えた。
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