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「私達は結構紆余曲折あったよね……」
「そうだね……」
私と杏奈が遠い目になる。
「ま、まぁまぁ! それでも皆この時期に決まったんだからよしとしようよ!」
「そうだよ! 飲も飲も!!」
小石川君と菊池君が慌ててこの場をとりなす。
丁度運ばれてきた飲み物を甲斐甲斐しく皆に配ってくれ、小石川君は斎に向かってニッコリと笑った。
「じゃ、篠宮、音頭を頼むよ」
「こういうのは、菊池が適任じゃないのか?」
「ここはリーダーでしょ」
二人に言いくるめられ、仕方なく斎が乾杯の音頭を取った。
「皆、就活で色々大変だったろうけど、ひとまず全員決まったということで、春からそれぞれ新しい場所で頑張ろう。……乾杯」
「カンパーイ!!!!」
皆、明るく大きな声で後に続き、グラスをカチンと当てる。
こうして、賑やかな飲み会が始まった。
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