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「あんたも見た目まぁまぁなのに、就活は苦戦したんだってね」
「南条君、それ、セクハラだからね!」
「そっちだってハラスメントしてるよね? セクハラやパワハラだけじゃないからね。人の嫌がることは全部ハラスメント。わかってる?」
「もう~! 可愛くない~~っ」
あぁ言えばこう言う。全く、口が減らないとはこのことだ。
でも、南条君とのこんなやり取りは、まるで弟ができたみたいで楽しい。
「男が可愛くてどーすんの。可愛いのはあんたでしょ」
「へ……?」
そう言ってニヤリと笑う南条君に唖然とした後、私の体温は一気に急上昇した。
「な、な、な……」
なんてことを言うんだよーっ!
南条君は昔からこうやって時々爆弾を落としてくるので、本当に油断ならない。
いきなりこういう意味深発言をして、私がアタフタと慌てるところを見て面白がっているのだからタチが悪い。
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