after last scene

「舞さんは確か旅行会社に決まったんだよね？」

　藤代君に尋ねられ、私はコクリと頷く。

「うん。自分で企画もできるみたいでね、いつか自分のツアーでたくさんの人に楽しんでもらえたらなって思って」
「舞ちゃんが企画したツアー、皆で参加しよ！」
「そうだね。香月さん、期待してるから頑張って」

　菊池君と小石川君の言葉に嬉しくなってしまう。
　いつか自分が企画したツアーに皆を招待できたらな、という気持ちがあったので、そう言ってもらえて本当に嬉しいし、頑張ろうという気力が沸いてくる。

「篠宮君はスポーツメーカーだったよね？」
「あぁ」

　杏奈に向かって斎も頷いた。

　斎は有名スポーツメーカーへの就職が決まっている。もちろんテニス絡みだ。
　社会人になってもテニスに関わっていたいという思いがあって、斎は声をかけてくれた会社の誘いに乗った。