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「実際にお会いして、お母さんは家でも楽しそうに家事をしているイメージだよ。明るい家庭が想像できた」
「そうですか?」
「それは亜矢ちゃんを見ていてもわかることだけどね。亜矢ちゃんはお母さんによく似ているよ。いつもハツラツとした顔で受付の席に座っていたし、さっきもキッチンで楽しそうだった」
そんなふうに見えたのならうれしい。普通にしていたつもりだったけれど、世良さんの目にはそんなふうに映っていたんだ。
「僕も楽しかったよ。亜矢ちゃんが僕の奥さんみたいだなって思いながら、ひとりでニヤニヤしてた」
キラリと瞳を瞬かせ、極めつけはニッコリスマイル。王子様にニヤニヤされる自分を客観的に想像して、こっちのニヤニヤが止まらなくなりそう。
そんな、ゆるーいランチタイムを過ごしたあとはふたりで食器のあと片づけ。家事をやり慣れている世良さんは手際よく、次々に食器を洗っていった。
わたしはすすぎ担当。そのあと世良さんが食器をフキンで拭いてくれて、わたしがそれを食器棚にしまった。
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