94人が本棚に入れています
本棚に追加
こほんと咳払いをしてから、父は娘に目を向けた。
「……ではまず1ヵ月、許すことにしよう」
イーリスの顔がぱっと明るくなった。
「ありがとう、お父様!」
「護衛は騎士団の──」
「あ、心配なさらないで」
イーリスはにっこり笑った。
「とても信頼できる"護衛"が、今ここに向かってる筈だから」
腕っぷしの強い元盗賊と、
剣士を目指してる元農夫と、
そして、
いざという時は頼りになる元魔導師。
イーリスが頼りにしているその3人は、王宮目指して必死に馬を駆っていた。
早くイーリスに真実を伝えようと──。
【おわり】
最初のコメントを投稿しよう!