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「今日も来たのか、飽きないヤツらだなぁ」 言葉とは裏腹に、豪快に笑い飛ばす門番のオッサンは、まるで子どものように僕らが来るのを楽しみにしているようだ。 「今日も来ちゃった。だっておじさんの話、面白いんだもん」 あえてさらに幼く、あえて馬鹿っぽく、純粋さを心がけながら、屈託のない笑顔を必死で作る。 「そうか、そうか。俺はロペってんだ」 心底嬉しそうにさらに豪快に笑う。恰幅の良い体格に髭だらけの顔は猛獣のようにさえ見える。 ここ2週間ほど、毎日のように獣のような衛兵のもとへ足繁く通っている。 ようやく名前を聞き出せた。 「ロペさん?」 「ロペさん!」 2人してロペと名乗るオッサンの周りをくるくる回る。 髭だらけの顔をくしゃくしゃにして笑うロペは、愛おしそうに僕らを見つめた。 「どうしたの?」 その表情が気になり、僕は心配そうに覗き込む。 「俺にもなぁ、生きてりゃお前たちくらいの子どもが居たんだがなぁ」 目頭を押さえる手は、ごつごつしている。
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