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ライブを終え、私たちは興奮冷めぬまま会場を追い出された。
「よかったね!」
「うん! 最後の『The Unforgettable Memories』は最高だった。
なんでか自分が中学生だった時のを歌われたのかっと思ったもん」
「えー、あれ高校でしょ」
「そうなんだよね。私もそこがなんでかわからないの」
「そういえば、あんた中学の時は東京にいたんだよね」
「うん。ここへはお父さんの転勤でついてきたの」
「そっか。東京かー」
「住むにしてはちょっと窮屈な場所だよ」
「それでも憧れちゃうな」
そう言っていると誰かからメールが入った。
見ると中学時代のクラスメートだった五郎君からきていた。
今日はライブきてくれてありがとうな。
この後予定がなかったら一緒にご飯たべにいかないか?
……。
一瞬どういうことかわからなくなった。しかしじわじわと脳が活動していくうちに脳内でKENGOと五郎君の顔が重なった。
そこまで来てやっと周りが何か騒がしいのに気づいた。その原因が私の背後にあるみたいなので振り返るとKENGOが、五郎君が携帯をもって私の前にいた。
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