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第三章 おじじと痛み
あたしが目を覚ますとおじじと目が合った
おじじはあたしを強く抱き締めた
痛いよおじじ
体全身が今までにないくらい痛いよ
あたしはわんわん泣いた
その間もおじじは私を抱きしめていた
いつのまに眠ってしまったのだろう
目を覚ますとあたしは一人ぼっちだった
おじじ、おじじ
言葉が言えない赤子
ただただ泣くしかなかった
あたしの泣き声に気づいたのかおじじは息を切らしながらやってきた
おじじ!
おじじはあたしの頭を撫でながら
「おじじがいるよ。大丈夫だよ。」
と何度も言っていた
その日パパンとおじじとママンとおばばで話し合いをしていた
よくわかんないけど、りこん?とかってやつをするらしい
ママンは泣いている
ずっとずっと泣いている
ママンどっか痛いのかな?
ママン大丈夫かな?
それからどれだけ時間がたったのか
すずめの声が聞こえた
おじじはいつもの笑顔で戻ってきた
「もう起きたのか。早起きなやつだなー。」
て笑ってた
やっぱりあたしはおじじの笑顔が好きだよ
笑った顔が大好きだよ
おじじはまたあたしを抱きしめた
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