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看板の明かりが消えているクリーニング店の二階が俺の家だ。 一階にあるポストを確認してから階段を上ってみて、 「わっ!! 亜美ちゃん!」 かなり驚いて声を上げた。 もう少しで階段をコロコロと転がり落ちるところだ。 それくらい、今夜の俺は体重が増え重心がとりにくくなっていた。 階段を上ってすぐのところにいたのは、付き合ってまだ3ヶ月の彼女、亜美ちゃんだ。 「お帰りなさい」 亜美ちゃんのはにかんだ笑顔は、ほら、例えようもなく可愛い。 「あれ?今日残業になったからデートダメになったんだよね?」 仕事終わりに亜美ちゃんと夕食を食べる予定だった。 だが、亜美ちゃんが急に残業になってしまい、仕方なく夕食の予定は流れたのだ。 で、俺は急きょ同僚を誘い食べ放題のある焼き肉屋に行って、腹がはち切れそうになるくらいの量の肉を食べ、酒をしこたま飲んできた。 「うん、でも思ってたより早く仕事が片付いてね、ジャーーン」 亜美ちゃんは、後ろ手に隠してぶら下げていたビニール袋をカサカサ言わせ持ち上げてみせた。 「おおっ」 まさかという思いが頭をぐるぐると猛スピードで駆け巡る。
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