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目覚ましの音に私は目を覚ます。
まだ頭がぼうっとしている。どちらの世界にいるのかわからなくなり、眠りから覚めるといつもぼんやりしてしまう。
私にとって眠りとは休息ではない。
私は眠っている間にもう一人の私の夢を見る。
それは選択を違えた私のもう一つの生活。
私は今独身だが、今日の夢の私は結婚していた。
それは、あの日プロポーズを断らなかった私の世界。私は一人の女の子を産んでいて、幸せそうだった。
今の生活に不満があるわけではない。
だが、眠るたびに思う。あの時今と違う選択をしていれば……。
今日を終え、ベッドに入る。ほどなく眠気が襲ってくる。そして、私はもう一つの世界へ。
どの選択が正しいのかなんてわからない。今の選択が一番よかったのだと思いたい。
夢で私は違う人生を送る。そして、色々な人生を送る度に、現実を幸せに思ったり、悲しく思ったりする。
今日はどんな選択をした私の世界に行くのだろう。
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