107人が本棚に入れています
本棚に追加
勝は恐る恐る確認をした。
「その……その……神山さんって人が,姥魂様のことを一番よくわってるんですね……」
「ああ。勝は会ってないかと思うけど,繁の両親の葬式の時に来てたよ」
「姥魂様が,人の魂だなんて……しかも,それが繁の両親だなんて……」
繁はぼそぼそとなにかを呟いていたが,ゆっくりと顔を上げ博史と勝を見た。
「正直,俺もそこは驚いた……でも……なんだろ……不思議と納得はできたんだよな……」
「マジで……? なにか感じるものでもあったんか……?」
「ああ……両親の夢を見た時に……なんとなく……」
「夢……?」
「ああ……懐かしい両親との食卓を囲む夢だ……」
博史は青ざめた顔で繁を見た。
「やっぱり……お前も夢を見たか……」
「え……? お前もってことは,博史さんも夢を見たんですか?」
「見たんじゃなく……ほぼ毎晩だ……親父が毎晩,俺の夢に出てくる……」
「毎晩……?」
最初のコメントを投稿しよう!