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そんなの双葉さんが見極めなくたって、この私でさえ今の段階で既に分かりきっている。
勝てるわけない。
つまり、双葉さんは私に紅蓮の妃になって欲しくないってことだ。まぁ、私だって紅蓮の妃になりたいわけじゃないし、
この条件を聞いて「よし!分かった!」って言うほど、紅蓮だって馬鹿じゃないはず。
ここは双葉さんの計算勝ちってわけだ。
「……なるほど。では、涼音殿に勝てば蘭を妃に迎える話、許して頂けると言うことですね」
うんうん。
そうそう、諦めるのがいいよ、ここは。
だって相手は才色兼備らしいし。私、絶対勝てない!箸の使い方も未だに自信ないもん。
…………ん?
「ええ。その場合は、私も潔く認めましょう」
「ありがとうございます」
え!ちょ、えぇええぇええ?!
待って、なに相談もなしに勝手に開戦してんの?
何度も聞く!何度も聞くけど、私の意思は?
この親子、人の話を聞く耳付いてないんじゃないの?オプションで生まれる時につけ忘れたんじゃないの!!?
ねぇえぇえぇええ!!!!
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