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「…第二体操、すっかり忘れてました」 帰り道、二人並んで走りながら私は恥ずかしくて俯いてしまう。 「あの片足ジャンプ、可愛かったですよ」 ぶくく、と先生が思い出し笑いをする。 普段こんな笑い方、見た事無い。 年上の人だけど、凄く親近感、湧いて来る。 「体操もね、勉強と一緒。 毎日やってれば覚えます。 俺の事も、毎日一緒に居たら慣れて来たでしょ?」 あれ?今、一人称… 「『俺』?」 私の呟きが聞こえたのか、先生は一瞬しまった、という顔になったが… 「ま、いいか。 今は勉強の時間じゃないからね」 …開き直った様子で、急に言葉も砕けたものになる。 切り替え、早っ! 「丁寧な口調はお仕事モード、って事ですか?」 「まあね。 私情入ったらマズいから」 「私情?」 「そ。 知華子ちゃんメッチャ可愛いー、とか思ってても勉強中は言わない、とか」 先生はイタズラっ子みたいに得意気な笑顔になった。  
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