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眠ってからどれほどが経っただろうか、ふと瞼の外側が明るくなった。
(なんだ?)
不審に思い、重い瞼を無理やり開く、コウシは目の前の風景に目が飛び出るほど驚いた。
そこにあったのは自室の壁、ではなくレンガの壁があったのだ。
勢いよく起き上がり辺りを見渡し目をこする。コウシが寝ていたのは自室のベッド、ではなく路地裏に積まれている木箱の上だった。
ポケットには携帯とびくともしない真っ白な本が入っていた。
するとコウシのスマホにこの物語の始まりを告げるメールが届いた。メールにはこう書かれていた。
『モチヅキ コウシ君へ
ようこそ、異世界へ
わたしは君の願いを実現させた。いわゆる神だ
ところで君のスマホについてのことだ
この世界でも使えるようにいろいろといじらせて
もらった
充電についても問題はないよ
そして、その本のことだが無くさないようにね
それじゃあ、頑張ってね
匿名の神より』
「……え?」と、メールを読み終えたコウシは呟いた。
まさか、本当に異世界に来れるとは思っておらずしばらくその場に立ち尽くしていた。
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