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今でも、時折思い出す。
懐かしく、暖かい優しい記憶。
幼い日の思い出は、優しさと思いやりと、寂しさと色々混ざっている。
そんな中で、今でも忘れられない思い出の味。
それは祖母の作るおはぎだった。
幼少期の私は、それはそれは極度の偏食で。
今でも食べられないものが沢山あるのだけれど。
その当時はもっと酷かった。
その当時は肉も野菜も果物も嫌い食べないという、とても困った幼子だった。
そんな私の好きなものが餡子だった。
母曰く、わたしがお腹にいた時のつわり期間に食べられたのが、あんぱんとか大福とかだったそうで。
その影響か、私は餡子が大好きだった。
それを知った祖母は、入院中の弟に母が付き添うために、私を預かった間によく作ってくれたのがおはぎだった。
食も細く、好き嫌いも激しい手を焼く孫の私に少しでも食べさせる為。
私の好物のおはぎをおやつにとよく作ってくれていた。
祖母の作ってくれる作りたてのおはぎは、売っているものよりも中のもち米が柔らかく、幼児の私には食べやすく、祖母のおはぎは私の大好物だった。
私も母になり、料理をするようになって早数年経つが、祖母の味はまだ再現できない。
これからも、私は度々思い出す度に優しい気持ちと暖かさを感じながら、忘れられない思い出の味再現にチャレンジするだろう。
あなたにも、今も忘れられない思い出の味はありますか?
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