3.屯所へ(後編)

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 入学式…終わっちゃったかもなぁ…  ありえない。  でも、これ現実なんだよね。  夢にしてはリアルすぎるし、長すぎるし。  あっちの世界はどうなってるんだろ…  考えれば考えるほど、琉菜は言いようのない不安に襲われた。  向こうの世界がどうなっているのかも全くわからない。  帰り方すらわからない以上、しばらくはこの世界でうまくやっていくしかないのだ。  琉菜は携帯を鞄にしまった。  今悩んだって答えは出ないんだ。  とりあえず、あたしは今から幕末で生きてかなきゃいけないんだ。  琉菜は自分にそう言い聞かせ、現代文明の利器を視界の外に追いやった。 「やってやろうじゃん」  そう呟いたそばから、琉菜は無意識に一筋の涙を流していた。
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