9.仲間

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玻璃はおずおずと差し出されたかばんを受け取って。嫌な予感を感じながら、ゆっくりと江雪に聞いた。 「ねぇ、江雪。あなた、………いつからそこにいたの?いるんだったら、言ってよ!!」 「すまなかったな。玻璃が、どうやら幸せそうな回想に耽っていたかと思いきや、突然一人で悶絶し始めたのを見て、何も見なかったことにして帰ろうか、迷っていたんだ。決して、悪気があったわけじゃないんだよ。」 そうすまなそうに頭を下げる江雪。だが、その口元は。 「ニヤニヤが隠しきれていないのだけれど、江雪! 大体、ほとんど最初っからいたんじゃないの! さっさと出てきなさいよぅ!」 「で、玻璃。白夜はまだか?」 「あ、無視なの?無視しちゃうの? ………ふーん。無視するんだ。」 「まだ白夜の荷物がロッカーの中に残っている、と。この様子だと、まだ帰って来てないようだな。 だそうだぞ、楓雅。」 「………ねぇ!無視しないでよぅ!」
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