第一話 異世界転生!

8/8
前へ
/8ページ
次へ
『!その瞳は…』 「?………っわ!?」 ケルベロスが突然叫び出す。 地が揺れ、草がガサガサと音を立てる。 「いきなりどうしっ…」 『…許せ』 「っ…ぁ…」 鋭い爪が腹を突き抜けている。 なんでいきなりこんな… "その瞳は…" あぁ、なんだ…そっか。 君も気持ち悪いって思ったのか。この瞳を。 たしかにおかしいよね…銀色なんて… 「!―――!」 なんだか騒がしい。 『グルルッガァアッ』 うっすらと見える景色に驚愕する。 人らしきモノに攻撃されているケルベロス、 ごうごうと燃えている姿にはっとする。 「だめ…!」 ずきずきと腹が痛む。 そっと地面から起き上がって腹を見るとかなり抉れている。 よく死なないな僕。 『…また会えるとよいな』 ちらりとこちらに目を向けてそう言い、ケルベロスは森の奥へ逃げていく。…あぁ、なんでそんなに悲しそうだったの。 ……もしかして、近くに人がいるのわかっててやったの? 僕が森の奥へ行こうとしたから? ……守ってくれたの、かな。 あ…なんだろ、すごい眠たい……、…ちょっとだけ………
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加