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「……おー」
すっと目が覚めて周りを見渡す。
テンプレだなぁ…そういえば異世界ものの小説好きだったなぁ…。
真っ白な空間にぽつんと立っていると、なんだか無性に身体がうずうずしてくる。
全部赤に染めたいなァ…
「ストーーップ!!」
いきなり後ろの空間に扉が現れて真っ白な服に身を包んだこれまた真っ白な男の人。肌も髪も翼も白って……あ、翼だァ、おっきいなぁ。
あれ?でも瞳の色は青なんだね。
「えっ、なんか冷静すぎない!?ちょっとつまらないよぅ!」
「あは、そう?昔から冷めてるねってよく言われたよ」
にこにこと笑いかけると、ザッと顔を青くした白い人。多分神様。
「なんで神様ってわかるのぉお…」
がっくりと崩れ落ちた神様(笑)は泣きそうになっている。
ちょっと展開早すぎた?ごめんね?
「べつに…べつにいいもん…」
ぐすんと鼻を鳴らす神様(笑)。もんとか気持ち悪いよふふふ。
「…えっと、とりあえずさ」
「あ、転生かな?いいよいいよ!」
「………………」
あれ?なんか呆れられてる?
むかつくなぁ、その翼へし折るよ?
「ピャッ!?や、やめてぇ!じゃ、じゃあ欲しい力はないかな?」
「んー…神様と同じ力が欲しいなぁ、できる?」
「え、うん…(てっきりもっと凄いの要求するかと…)じゃあ、それでいいね?」
こくりと頷くとほっと息をついて翼から手を離す神様。
そんなにその翼大事なのかぁ。
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