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「おぉ~い!山田ぁ~!」
店から出たところをいきなり呼び止められた。
今日は、金曜日。僕は、その今日をもって長年勤めていた会社を辞めた。今しがた送別会も終わり、帰路につこうとしていたのだが……
「何でしょう……?」
振り向くと、肩をガッチリと掴まれた。
「なぁ山田ぁ、お前は本当に山田なんだよなぁ??」
その息は、酒臭い。
完全に出来上がっていらっしゃる……
さっそく面倒なことに巻き込まれそうな予感がした。
「よし、折角だ!飲み直すぞぉ~!!」
しまった、先手を打たれた……
「え、いや……あの、僕帰ろうと……」
しかし、彼にとってそんなことはどうでもよかったのだろう。彼は僕の意思を全く無視して、目の前の店へ僕を引きずり込んだのである。
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