嘘だらけの金曜日が。

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「あい!生ふたつ!」 店員の威勢のいい声が店内に響く。 「ほら、小林!飲むぞ!」 僕、山田太郎は、促した。 彼、小林虎太郎は、目を腫らしつつグラスを持った。 「いつまでそんな辛気臭い顔してんだよ? 酒がまずくなるぞ?」 それを言われた小林は、また泣きそうな顔になった。 「だから泣くなって!楽しい飲み会の席だろ?」 小林は、うんと頷く。 「お前に誘われたときめちゃくちゃ嬉しかったぞ?な、とりあえず飲もう?」 小林は、その顔を両手でバシバシと叩き、満面の笑みを作った。 「おう!悪かった!」 僕たちは、グラスを持ち上げた。 「よし、じゃあ改めて……」 「「乾杯!!」」 グラスは、とてもいい音を立てた。
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