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起きる。 いくつもの夜を超えて、また起きる。彼女がやはり僕のもとからいなくなっていることを確認する。
僕は僕の心の穴がまだど真ん中にあいていて、僕の心の周囲をじゅくじゅくと少しづつ溶かすのを眺めている。
この心の穴がもたらす痛みが、僕を少し安心させる。この心の痛みがなくなったとき、僕の愛も消えているのだろうか。それなら痛くていい。痛いままずっと過ごして、その痛みが際限なく僕を苛んで、痛みが僕を進める強さになればいい。
心は痛み、涙は流れ、胃の中の食べ物は逆流する。
僕の中に、この痛みへの不信感が出てくるのを感じる。
今日もこのくそったれな世界は続くのだ。
アイマスクは寝ている間に流したらしい涙で濡れている。
僕はどんなこれからを過ごそうか。
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