第2話 報道記者2名さま、ようこそリップスへ!

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報道機関の者ですが、リップスに加わります!  ナバス・クルクが二人に問うた。 「何だって? マスコミの人?」  イプス・カイザルがぶっきらぼうにつぶやいた。 「取材なら、許可とってもらわないとな……」  長老、セペル・チェルダードが断言した。 「うむ、まあ、ビザリーニューズ社なら、信用はおけるが……」  ディレクター、ジョマ・グリシアが詫びた。 「ビザリーニューズ社の報道部門のディレクターで、ジョマ・グリシアと言います。ちょっと昔に兵役があって、空軍に3年在籍していたものですから、このバトルシップに興味が……」  ナバス・クルクが言った。 「だからあんなに詳しいんだねー。おじさん」  ジョマ・グリシアが反論する。 「だから、誰が何と言おうとお兄さん! おじさんじゃない!」  セペル・チェルダードが訊いた。 「で、そちらの彼女は何か? アナウンサーかルポライターか何かか?」  ラルタ・ニーナが答えた。 「そうね、そんなところ……なんでも、珍しい大型のキャラバンがメルグヴィッツ空港に来るから、取材させてもらおうと思ったの。わかる?」  クルク・カイザル・チェルダードの3人は、ひそひそ話し合っていたが、やがて結論が出た模様だ。チェルダードがマスコミ2名にこう言った。 「まあ、秘密を知られてしまった以上、帰すわけにはいかん。とはいえ、うちのPRもやってくれるというから……お前さんがた、船長と副船長にならんか。うちは人手不足でなあ……」  グリシアが驚嘆する。 「な、何ですと!」  同じく、ニーナが驚嘆する。 「このアタシたちに、スタッフううー?」  チェルダードは、さも当たり前のように返答する。 「そうじゃ」  クルクは、嬉しそうに言った。 「あんた、面白そうで気に入った。ここから、スクープをジャンジャン出してよ」  カイザルが、ぶっきらぼうにつぶやいた。 「まあ、悪者ではなかろう……」  意を決して、チェルダードがゴーサインを出した。 「決まりじゃ! 空軍経験者がリーダーに代わって船を操縦する!」  クルクは調子に乗った。 「そして、肩書きは「船長」、なんつって」  カイザルが師匠、チェルダードに質問する。 「じゃあ、ニーナはどうする」  チェルダードは、鶴の一声で決断した。 「んじゃあ、渉外担当。通信担当。これでどうじゃ」
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