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「それなら、カネ出せよ! ひ弱のお坊ちゃまが、生意気言ってんじゃねえよ。いいか、あの親父さんは、ファーナを溺愛し過ぎてる。お前も溺愛されすぎている。このままじゃ良くないと、お姉さんは思うのだ」
「じゃあ、どうすんだよ」
「お前、今日からあたしのメカニック手伝え! 剣も教えてやる! 腕っ節だって鍛えてやっから、付いて来いよ! 絶対に損はさせねえ!」
「畜生……しゃあねえな……メカ、教えてくれよ。あそこにぶら下がっている、オレのムーヴァー直してくれよ」
「うん、まずはそこから直そうか。いや、お前、みんなのムーヴァー、磨くとこから始めろ」
「はあ?」
「メカニックについては、あたしの背中を見て、技を盗んで覚える。当面はそうしよう。決まりだ」
「ちっ!」
「てめ! 舌打ちしてんじゃねーよ! さっさと磨く! あ、男手が必要になったら呼ぶから、お前、重いもの持てよ、いいな」
「か、勝手に決めんなよ!」
「おしゃべりはこれまでだ。お前の性根を鍛え直してやる! さあ、来い!」
「わかったよ……やりゃーいいんだろ、やりゃー」
「随分物わかりが良くなったな。お前を、この手で、一人前のメカニック担当にしてやる!」
一方、ここは売る側のキャッシャー。レジスターが置いてあるところだ。そこで、ファーナがお客さんに向かって声を上げた。
「はーい、皆さん、キャラバン毎に1袋限定、お魚詰め放題セール! 塩漬けにしてありますので、オリーブオイルで焼くだけ簡単! 美味しく召し上がれますー。スタート!」
群衆は我先に、魚をビニール袋に入れようとするが、なかなか上手く入らない様子。生魚を扱ったことがない人たちばかりだからだ。いつもは缶詰になっているので、勝手が違っていた。
そして、こちらでは買う側のキャッシャー。長老と、ブリーフィングから戻って来た船長が、ビーム砲の品定めをしている。
「ええ、それはもう、状態の良い品でして、正規軍が使用しているものと同等品で、射程は最大200キロメートル。ジャンクにしておくのが勿体ないぐらいで……」
「いや、ジャンクは買えないなあ……。暴発されても何の保証もないんで。保証書の付いているものをお持ちの方! いませんかー?」
「いや、ジャンクも予備で買うのじゃ。スペアとしてな。但し、定価の十分の一でな」
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