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「安全には留意し、こちらの准士官の指揮命令系統に従うこと。これが最後の条件」
「商談成立よ、グリシアくん、気をつけて。私たちの言うことを聞いて!」
「分かりました、ミラルディ准士官さま!」
カルバ・ラナリット大佐は、控えの兵士およそ30名を応接室に呼び、呼集をかけた。そして、約束通り、中古のバリア装置を外し、2台に増強し、主砲1門を据え付け、レーザービーム砲10機を取り付けることを命じた。完全武装への始まりだ。
◇ ◇ ◇
キャッシャー付近では、中小のキャラバンでごった返していたが、突然の兵士の出現、そして船体に着々とクレーンで運び込まれ、据え付けられる主砲やレーザービーム砲などの工事場面を見て、「うわー」と言った面持ちで、みんな機体の方向を見ていた。あるキャラバン関係者のつぶやき。
「あの主砲、軍事用じゃないか。あんなもの取り付けてどこで何をするんだろう……」
「さあ、分からん」
「まさか、国境地帯に行くとか……」
「そんなはずネエだろ、さあさ、商談の続きだ! 兄ちゃん! この塩幾らだい?」
「1袋15ミントになります」
「じゃあ、10袋おくれ!」
ナバス・クルクは、商品を売りながらも、実は武装化されて行くピッツリー7570が気になっていた。着々と滑空式航空母艦に備え付けられて行く装備、いやが上にも緊張が高まって行った。
ナバス・レマーユも、カフェで同じようなことを考えていた。戦争に巻き込まれるだろうキャラバンの行く末を祈って、こっそりとカウンターの中で、胸に十字を切った。
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