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セント・フェリーナ空港、三日目!
セント・フェリーナ空港、三日目。毎度の事ながら、朝8時。ジョマ・グリシア船長のブリーフィングが行われていた。朝食兼用で。「昨日の軍人さんとの会議、交渉の結果、既にこの艦の完全武装化は終わっている。誰と戦うというと、不意に海上などから急襲をかける、バイザル皇国海軍や、物資を略奪しようとする略奪者だ。これから本艦は、北へ12000キロ先の、陸軍ウザビク基地へ向かい、首都ジェンツに送り届ける各種物資を前線に補給する。途中、メルグヴィッツ空港に立ち寄り、燃料の補給を行う。各員においては、緊張感を持って事に当たること」「分かりました」「異議なーし」「了解」「傭兵の頃を思い出して、腕が鳴るよわたしは」「そんな、リームったら」「神様……」
ラルタ・ニーナから補足事項があった。「いま、首都ジェンツでは、みんなが地下シェルターに入り、また、難を逃れるために、故郷へ帰る人たちが続出しています。放送局はアンテナが破壊されていて、ビザリー・ニューズ本社機能は、次第にセント・フェリーナ支局を仮の本社として移転し、近日中に使用する予定です。幸い、地下のケーブル網は生きているので、シェルターの中の人にも、こちらの画像は見てもらえる状況です。食料は、陸軍ウザビク基地から、陸海空軍がそれぞれシェルターに輸送して、今のところは補給路は無事ね」「ひどい……」「マジで?」「了解」「物騒になって来たな」「首都がそんなことに」「神様……」
チェルダードから補足事項があった。「なお、フラン・ドレイク大統領ら、政府高官も、ここ、セント・フェリーナに疎開政府を設けることを昨日宣言した。近日中に、ここに政府機能が仮移転する」
全員が無言になった。ジョマ・グリシアが続けた。「いいかみんな、我々は物資の補給の、後方支援を行う。ジェンツ州には一歩たりとも入るな。あくまで、陸軍ウザビク基地まで。それより西側に行くと、我々の手には負えない、軍事的に。そこで、我々の味方となる、陸軍准士官、準正規軍総指揮官の、イエラ・ミラルディさんの指示に従うこと。いいな」「はい」「了解」「神様……」「レマーユな、お前、さっきから、それしか言わないのな」「でも怖い……」
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