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ナバス・クルクは、コックピットから、音声映像モニターを介して、無線通信を試みている。「こちら、キャラバン、リップス! 元陸軍大尉、セペル・チェルダードの名において、政治亡命を認める」「こちら通信員、ナバス・クルク! ハッチの鍵を開けるので、急ぎ右舷の最後尾にあるハッチを開け、閉めてください」
女の子の声で、返信が帰って来た。息が切れている。「ビザリナ共和国に、政治亡命を求めます! 助けて! 追っ手に追われているの! 誰か!」クルクが、後ろのハッチから入って、3階の応接室で待つように命じた。追っ手は武器を持っていて、盛んに銃撃して来た。がしかし、ピッツリー7570の後部バーニアの火力は、すさまじいものだった。
チェルダードが、クルクに命じた。VTOL(垂直離陸機)機能で上昇するらしい。最大火力を噴出したピッツリー7570は、勢いで上昇し、ついでに、そのへんの麦わらまで焼いて、追っ手を散らした。
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