第4話 第二の首都、セントフェリーナ

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第4話 第二の首都、セントフェリーナ

第二の首都、セント・フェリーナ  リップスは、セント・フェリーナ空港に着艦した。ボーディングブリッジを架けてもらい、船長は早速天候調査と称して、民間航空機会社、ビザリー・エアのスタッフルームに、旧知の友人を訪ねた。すると、早速スタッフのうちのひとりが、ジョマ・グリシアに向かって声を掛けてきた。 「おい、お前、ジョマ・グリシアでないの? いやあ、何やってんだこんな所で! 久しぶりだなあ……」 「や、やあ、準正規軍リップスの、船長をしている」 「マスコミ屋のお前が? 信じられない……おーい、みんな来い! 空軍にいた、へっぽこグリシア君が来たぞー!」 「なに? あの、へっぽこグリシアが? 本当だ!」 「やあ、どうもどうも。メルグヴィッツ市から、急患を運んだから、マッハ2.7で隣町まで来たので、そのついでに、ここでキャラバンを開くことにした」 「マッハって……無茶するなよー。で、機体は何だ?」 「陸軍のバトルシップ、ピッツリー7570の払い下げ品だ!」 「お前! よく事故らなかったな。無傷でいられるのが奇跡だぞ!」 「俺も、あの頃のような、へっぽこグリシア君じゃないよ」と、はにかみながら笑った。 「ま、まあ、天候調査に来たなら、折角だから、ブリーフィングをしよう。まあ、座れ。珈琲でも飲め飲め!」 「ああ、美味しくいただくよ」 「で、早速なんだが、お前が言ってた、4日後のセント・フェリーナ周辺の気候だが……」  一方、ラルタ・ニーナは、早速開かれたキャラバンのレポートをしている。もちろん、カメラマンはナバス・クルク。
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