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 昼食後はテレビを見たり、ほとんど自分からは投稿しないままのSNSを眺めたりするのが日課だ。「友達たち」は旅行に行った時の写真や、予約が取りにくいと話題のお店の料理などを、みんなへのおすそ分けとでも言わんばかりに華々しくアップしている。ハートマークを赤くしながら画面を進めると、突然見慣れた顔が出てきて、思わず「あ」と声を出す。  そこにはメートル・ドテルを務める燕尾服姿の雅史さんと、私の高校時代からの友人、朋美(ともみ)、隣は彼氏だろうか、品の良さそうな男性と、そしてもう一人、コックコート姿の女性が一緒に写っていた。 「そっか、食べに行ったんだ」  朋美は食べ歩きが趣味で、いつか雅史さんが働いているフレンチレストランにも行きたいと言っていた事を思い出した。コックコートの女性は確か宮野さんという名だったと思う。明るく、負けず嫌いな性格で「女性が活躍するにはまだまだ大変な世界なのに、よくやってるよ」と雅史さんが感心していた人だ。  楽しそうに写る四人を見ていると、疎外感がじわじわと襲ってきて、私がこの写真に写っていてもいいんじゃないかという気持ちに囚われる。     
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